Jade NoteとCapacitiesの違い:オブジェクトベースPKMとAIメモリレイヤー
要点
- Capacitiesは知識を型付きオブジェクトとして整理し、アプリ内蔵のAIアシスタントを備えます。
- Jade Noteは、普段使うChatGPTやClaudeがMCP経由で直接読み書きするAIネイティブなメモリレイヤーです。
- 比較の軸は、洗練されたアプリ内オブジェクトDBか、いつも使っているAIに記憶と整理を任せるかです。
Capacities は、もっとも丁寧に設計されたナレッジツールのひとつです。フォルダの中のファイルではなく、すべてが「オブジェクト」——人物・本・プロジェクト・アイデアなど——として、それぞれの型とプロパティを持ち、生きたネットワークにつながっていきます。デイリーノートがインボックスになり、バックリンクや「Related Content」が関連を浮かび上がらせ、内蔵の AI アシスタントが自分のナレッジベースと対話させてくれる。美しく完結したセカンドブレインです。
Jade Note も同じ「セカンドブレイン」を目指しますが、ルートが違います。一言でいえば、Capacities は AI を内蔵した洗練されたオブジェクト DB、Jade Note はあなたが普段使う AI が外から読み書きするメモリレイヤーです。
設計思想の違い
Capacities:オブジェクトベース、AIはアプリの中
- すべてが型付きオブジェクト。オブジェクトタイプとプロパティを自分で定義し、構造化されたグラフを作る
- デイリーノート・バックリンク・Related Content で、記録と発見をスムーズに
- 内蔵 AI アシスタントが要約・ブレインストーミング・ノートへの質問応答をこなす
- 公開 API(Pro)で外部ツールと接続できるが、AI 体験は Capacities の中にある
- その分、オブジェクトタイプの設計とクエリは、開く必要のある一つのアプリに集約される
Jade Note:AIネイティブ、ゼロセットアップ
- MCP (Model Context Protocol) を通じて、Claude Desktop や ChatGPT がノートを直接読み書き
- リンクは AI が候補を提案し、型付きリンク(related / parent / child / continues / references)で知識グラフを構築
- カテゴリ Wiki やノートの鮮度チェックなど、記憶のメンテナンスを AI が自動で行う
- バージョン管理・変更プレビュー・ロールバックで、AI の書き込みを安全に許容する
- スキーマ設計は不要。カテゴリを分けて Markdown を書くだけ
比較表
| 観点 | Capacities | Jade Note |
|---|---|---|
| データモデル | 型付きオブジェクト+プロパティ(自分で設計) | Markdown+カテゴリ(AIが構造を維持) |
| AI連携 | アプリ内蔵の AI アシスタント | MCP がコア。あなた自身の ChatGPT・Claude(OAuth 2.0) |
| AIがいる場所 | Capacities の中 | 毎日使っている AI ツールの中 |
| AIがノートを書くか | 自分でチャットし、自分で保存 | AI が自分で保存・追記・メンテナンス |
| 外部アクセス | 公開 API(Pro) | MCP ネイティブ。外部エージェント前提の設計 |
| セットアップ | オブジェクトタイプ・プロパティの設計 | 登録してすぐ書ける |
| 向いている人 | 洗練されたオブジェクト型 PKM が好きな人 | AI にとにかく覚えてほしい人 |
「アプリの中のAI」と「あなたのAIがノートを読む」は違う
ここが本質的な分岐点です。Capacities には優れた内蔵 AI アシスタントがあります。アプリを開いて、自分のナレッジベースと対話し、要約や回答を得る。本当に便利です——ただし AI 体験は Capacities の中にあります。AI を使うために、ノートのところへ行く形です。
Jade Note はこれを反転させます。覚えるべき AI アシスタントは存在しません。なぜなら、そのアシスタントはあなたが一日中使っている ChatGPT や Claude そのものだからです。
- ChatGPT や Claude が、会話が起きているその場所で、会話の中でセマンティック検索してノートを参照する
- AI が会話で得た事実や決定を自分でノートに保存・追記する
- リンク提案・カテゴリ Wiki の更新・矛盾チェックといったメンテナンスを AI が引き受ける
Capacities にも公開 API があるので、開発者が外部の自動化を組むことはできます。ですがそれは「自分で連携を作る」であって、「いつもの AI が最初から自分の記憶を持っている」ではありません。Jade Note は MCP ネイティブで、つないだその日から、別アプリを開くことなく Claude や ChatGPT がノートを読み・書き・手入れできます。
プライバシーの考え方も設計どおりです。どちらも暗号化されたサーバーにデータを保存します。Capacities はあなたとアプリ内 AI のためにノートを保持します。Jade Note は「信頼した AI にだけ、OAuth 2.0 とスコープ制御のもとで読ませる」——AI に読ませることこそが目的だからです。
どちらを選ぶべきか
構造化されたオブジェクト型のナレッジベースを作り込むのが好きで、AI を内蔵した洗練された完結型アプリが欲しいなら、Capacities は素晴らしい選択です。デザインもオブジェクトモデルも、触れていて楽しいものです。
一方、「もう一つアプリを開きたくない」「いつも使っている ChatGPT や Claude が自分のことを覚えている状態を作りたい」なら、Jade Note を試してみてください。書くだけで、AI があなたの記憶を育てます。
出典: Capacities